FXでエントリーするとき、「どれぐらい利益が出そうか」と一緒に、「負けたら何円減るか」まで考えていますか。
わたしは、入る前に損切り位置と利確位置を決めます。そのうえで、損切りになった場合の想定損失が資金の1%になるよう、ロット数を調整しています。ロット数とは、取引する数量のことです。
大切なのは、損切りする価格を決めるところで終わらず、その価格で決済されたら何円減るのかまで確かめること。今回は、わたしがこの準備を重視する理由と、スクールで最初に伝えている手順をお話しします。
損切りを置かなかった一度の負けで、資金を失った経験
こんにちは、榊󠄀原です。わたし自身、以前はエントリーのタイミングを知らせるシグナル配信を利用していました。
その配信では、利益目標に達したら決済する一方、マイナスになってもそのうち戻るという考えで、損切りを設定していませんでした。何度か勝つことができたのですが、その次の取引で、買ったところから価格が下がっていきました。
損切りを置いていなかったため、その一度の取引で資金を失いました。何回か勝っていても、一回の負けが大きすぎれば、それまで続けてきたことを失ってしまう。この経験があるから、負けたときのことを決めずに入らないよう伝えています。
利益になる方向へ進むことだけを考えていると、反対に動いたとき、どうすればよいか分からなくなることがあります。動いてから考えるのではなく、どこまで反対に進んだら終えるのかを、先に決めておく必要があります。
わたしは、資金100万円なら想定損失を1万円に合わせる
スクールで大切にしているのは、一回の想定損失を資金の1%に合わせることです。例えば、資金100万円で取引するなら、損切りになった場合の想定額はマイナス1万円とします。
「損切りはここ」と価格を決めても、それだけでは損失額は決まりません。どれだけの数量で取引するかによって、同じ値動きでも減る金額は変わるからです。そこで、エントリー位置から損切り位置までの値幅を確認し、その値幅で1万円の損失を想定する数量に調整します。
この1%は、わたしが指導で使っている資金管理の基準です。損切りにならないことや、利益が出ることを約束する数字ではありません。勝つ場合と負ける場合の両方を想定し、一回の取引へどれだけの資金をさらすかを考えるための基準として使います。
毎回同じロット数でも、想定損失は同じにならない
わたしの取引では、エントリーから損切りまでの値幅は、毎回同じではありません。損切り位置が遠い場面もあれば、近い場面もあります。
その違いがあるのに、毎回同じロット数で入れば、損切りになったときの金額も変わります。同じ想定損失にそろえるためには、値幅が広ければ取引数量を少なくし、値幅が狭ければ、その想定額に合う数量へ調整する必要があります。
順番は、先に取引量を固定するのではなく、損切り位置を決め、その位置までの値幅から数量を考える、ということです。「いつも同じ量で入っているから、同じリスクだろう」と考えず、入るたびに確認してほしいと思います。

自分で毎回計算することもできます。ただ、その作業は少し厄介で、面倒に感じるところでもあります。スクールでは、ロット数を瞬時に計算できるソフトを渡し、計算の手間を減らしています。資金管理をその都度行い、同じ手順を繰り返すための補助です。
最初は利益と損失を同じ1%にする練習から
最初に取り組んでもらうのは、想定利益と想定損失を同じにする形です。資金100万円なら、一回勝った場合はプラス1万円、負けた場合はマイナス1万円を想定して、取引数量と決済位置を決めます。
想定する損失と利益の比率を「リスクリワード」と呼びます。この例は1対1です。損切り位置までの値幅に合わせてロット数を調整し、利確位置も決めてからエントリーします。
これは、スクールで最初に行う練習の説明です。1対1に設定するだけで利益が出る、という意味ではありません。勝つことだけを前提にせず、負けも含めて考え、資金管理を行う手順を身につけてほしいのです。
入る判断は自分で、決済は機械的にできる形へ
エントリーと同時に、損切りと利確の注文を設定します。入るかどうかは自分で判断しますが、決済については、先に決めた設定に従って機械的に行える形にしています。
入った後も、値動きを見ながら決済を考え続けると、何度もチャートを開くことになります。出口を設定しておくことで、その取引の決済を見守るために画面を開き続けなくても済む状態をつくります。それが、無駄な確認を減らし、メンタルの安定にもつながると考えています。

なお、ここでの1%や1万円は、注文を設定するときの想定です。相場状況によって指定価格からずれて約定する場合があり、実際の損益は取引コストにも左右されます。想定額を実際の損失の上限と考えないようにしてください。OANDA証券の約定に関する説明
チャートを見続けてしまう背景については、チャートを見ない環境とルールの定着でもお話ししています。
次のエントリーで、負けた場合の金額まで確認する
わたしが初めに意識してほしいのは、いかに増やすかとともに、いかに大きく資金を失わないよう準備するか、ということです。
次に入るときは、利益の見込みを考えるだけで終わらず、損切り位置、その場合に減る金額、取引数量、利確位置まで確かめてみてください。入る前の考え方は、FXのシナリオの立て方も参考になります。
「この取引で負けたら、何円減るか」。そこまで自分で説明できる準備をしてから、エントリーするようにしてくださいね。



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