こんにちは、榊原です。
当スクールでは非常にシンプルな投資手法をお教えしております。
移動平均線を5本も6本も出したり、トレンドラインを何本も引いたり、インジケータを出しまくって投資判断をするようなことはしません。
それをすると再現性が得られなくなるので、本当にシンプルに判断できるように最低限の指標のみを用いています。
そんなある日、1人の生徒さんが「自分がやっている投資手法をバカにされた・・」ということで、かなりヘコんで相談に来た時がありました。
なぜ生徒さんはそんなにヘコんでしまったのか?
その時わたしが彼女にかけた言葉は?
この辺りをお話しできればと思います。
「そんな知識でよく投資やってるね」
その彼女がわたしのスクールに入られた時はまだほとんど未経験者で、イチからFXを学ばれた方でした。
すごく勉強熱心で検証を実直にこなし、デモトレードを経て実資金のトレードへと着実に移行していきました。
もちろん、今は安定して利益を出せている方です。
そんな彼女が投資仲間でもある友人と食事をしていた時のことなのだそうですが、彼女の手法を友人を話した際に、
「そんな知識でよく投資やっているよね・・」
と、うっすらと笑みを浮かべ、嘲笑にも似た感じで言われてしまったとのこと。
友人に言われてしまった言葉にたいへん傷つき、しばらくヘコんでしまっていたようでした。
そこから「この手法でやり続けていいのだろうか・・」といった気持ちが少しずつ沸き起こり、メンタルにブレが生じていきました。
その気持ちはトレードに見事に反映されていきます。
これまでせっかく安定して利益を出せていましたが、そこからしばらく利益が出せない状態が続いてしまいました。
そしてどうしようもなくなって、事のいきさつを話してくれたという事です。
彼女が陥った2つの罠
彼女は大変率直な方なので、わたしが教えたことを素直に取りいれ実践してくれました。
その結果、安定して利益を出せるにようなったわけですが、今回はその素直さが悪い方向に出てしまった例ですね^^;
ここで彼女は2つの間違いを犯してしまいました。
・友人の手法が魅力的に感じてしまった
・自分の手法が劣っているように見えてしまった
上記の2つはある意味、表裏一体のように思えますが、これらが結果的に彼女の成績を悪化させていた原因になりました。
友人の手法が魅力的に感じてしまった
その友人も同じように利益を上げている方のようでしたが、手法は大きく異なりました。
彼女から見た友人の手法というのは、インジケータをたくさん利用しているものでした。
移動平均線をはじめ、エリオット波動、一目均衡表、トレンドライン、ギャン理論など、たくさんの指標を使いながら判断している、とのことでした。
彼女が見たことも聞いたこともないインジケータを、これでもかというくらい使っていたので圧倒されてしまった、とのことでした。
ここから何となく「今のやり方を変えたらもっと上達できるのかも」という心理状態に陥ってしまいます。
いわゆる「隣の芝生は青く見える」ですね。
自分にないものを相手が持っているとき、人は魅力的に見えてしまう心理状態になってしまいます。
自分の手法が劣っているように見えてしまった
それと同時に、彼女はもう1つの心理状態に陥ります。
それは「今の手法は他に比べて劣っているのではないか・・」という考えです。
確かに、友人のインジケータ量と比べると、わたしがお教えしている内容はすごくシンプルです。
わたしがお教えしている手法は、移動平均線とボリンジャーバンド、RSIくらいになりますので、利用しているインジケータの数に大きな差が生じます。
彼女はその差を「劣っている」と見誤ってしまったんですね。
投資では「難しい投資知識が必要」という常識を疑う
わたしがこの一連の話を聞いて、彼女にまず声をかけた事としては、
「確かにインジケータの数は少ないかもしれないですが、でも〇〇さんは利益が出ていましたよね。」
「十分勝っているのですから胸を張っていただいていいんですよ!」
という言葉でした。
投資であるあるなのですが、「難しい投資知識を習得しないと勝てない」と思いこんでいる人はかなり多いです。
さらに、
・チャートに張り付かないと勝てない
・インジケータを大量に利用しないと勝てない
・モニターを何台もつけて常に価格をチェックしている
このようなイメージを持たれている人は非常に多いです。
しかしながら、わたしの方でお教えしている内容はほぼ真逆です。
・チャートを見るのは1日10分で十分、むしろそれ以上見るのはやめましょう
・インジケータは2~3つだけのシンプルな判断
・モニターなんて複数利用せずとも、1つの画面があれば十分
という「シンプルイズベスト」を体現したような方法をお教えしています(笑)
彼女はそのシンプルすぎる手法と友人の小難しそうな手法にギャップを感じてしまいました。
ご自身で利益を上げているのにもかかわらず、そのギャップにフォーカスしてしまい自分が「劣っている」と勘違いしてしまったのです。
ですがここで大事なのは、「それで利益が上げられるのか?」という部分です。
それがクリアできるのであれば、どんな方法でも構わないわけです。
彼女はその後、自分が利益をきちんと上げられていることを再認識し、「はっ!」と我に返ったようでした^^
もう一度手法とメンタルを立て直した後は、元通り利益が上げられるスタイルに戻っていただきました。
この記事を見ていただいているあなたがもし上記のような、
「投資は難しい知識を取り入れないと勝てない」
「チャート画面に張り付いてないと勝てることはできない」
・・といった先入観をお持ちであれば、一度その常識を疑ってみることをおすすめします。
投資は簡単ではないですが、それほど難しいものでもないですよ^^
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